CSVインポートマッピングとは
あらかじめ取り込むCSVファイルの形式や取り込む方法を設定しておくことで、外部システムが出力したCSVファイルを直接インポートする機能です。
インポートの際に、「ファイルの種類」で設定をリスト選択し取り込みを行います。
リストでは[専]設定名(*.*)
と表示されます。

マッピングでの取り込み処理
マッピングでの取り込みは、本設定に沿った「マッピング処理」の後に「標準インポート処理」に引き渡されます。

マッピングでの取り込み(1/2) マッピング処理
マッピング処理では、文字コードや伝票区切り項目が空白だった時の対応、行の抽出、マッピング(項目紐づけ)などを行います。
マッピング(項目紐づけ)では、単純な紐づけのほか、固定文字のセットや、複数項目の連結も可能です。
マッピングでの取り込み(2/2) 標準インポート処理
標準インポート処理は、標準フォーマットでの取り込みの時と基本的には同じ動作です。
- 扱えるデータや桁数
- 伝票区切りの判定
- 伝票区分や在庫状態のコード値と未設定時の扱い
- 仕入先/出荷先/直送先のコード指定の有無と関連項目の扱い
- データに’や”が含まれる場合の扱い etc.
これらの内容については、マニュアルをご覧ください。
マニュアル一覧
・「在庫スイートクラウド 棚卸/Lite/Pro マニュアル」 「1-2 主要スペック」
・「別紙 ファイルフォーマット」の対象伝票
ただし、以下の点は異なります。
<標準フォーマット取り込み時と処理が異なる点>
ヘッダー項目は先頭行が優先(伝票)
伝票は元伝票番号以外のヘッダ項目に相違があった場合、先頭行の内容が優先されます。マッピングされている項目のみ更新(台帳)
台帳は既に登録済のデータの場合、マッピングしたデータで上書きします。マッピングしていない項目については(項目IDフォーマットのインポートと同じく)上書きしません。
新規のデータの場合、マッピングしていない項目はデフォルト値または空白になります。日付形式の自動変換が有効
日付系項目(伝票日付、入荷予定日、出荷予定日、納期)の場合、ロットの日付整形機能と同じルールで日付形式に変換されます。
例1:“241212” → 2024/12/12 として取り込み
例2:“2024-9-1” → 2024/09/01 として取り込み
マッピングで取り込めるファイルの主な条件
以下の条件をクリアしていないと取り込めません。
- ヘッダーと明細が同一レコード
- 区切り文字がカンマ(,)
- 改行コードがCR/LF、CR、LFのいずれか
- 複数伝票の場合、伝票区切りを判定する項目(上位システムの伝票Noなど)がある
AIによる設定支援の提供
行抽出条件や項目マッピング定義のコード作成を支援するAIアシスタントをご用意しています。詳しくは「インポートマッピング AIアシスタント」をご覧ください。
テストインポート機能の提供
設定画面でCSVファイルを読み込むことで、簡易的な検証が行えます。詳しくは「テストインポート」をご覧ください。
他の取り込みとの違いと想定利用シーン
標準(固定)フォーマット
在庫スイートクラウドが定めるフォーマット(並び順)のファイルを取り込みます。
在庫スイートクラウドへの事前設定は不要ですが、外部システムの出力ファイルを、定める標準フォーマットに変換しておく必要があります。
ほとんどの台帳や伝票に対応しています。項目IDフォーマット
1行目の項目行に在庫スイートクラウドが定める「項目ID」を指定します。
必須項目以外は、書き込みたい項目だけのデータを用意します。
上書きで修正する場合、指定のない項目は引き継がれるため、台帳の特定項目を安全にメンテナンス(洗い替え)できます。
取込方式 | データ種別 | CSV作成 | 事前設定 | 利用シーン |
---|---|---|---|---|
標準(固定)フォーマット | ほとんどの台帳や伝票 | 必要 | 不要 | - |
項目IDフォーマット | 品目台帳、倉庫台帳 | 必要 | 不要 | 台帳メンテナンス |
マッピング | 殆どの伝票、品目台帳、仕入先/出荷先/直送先台帳 | 不要 | 必要 | 直接取込 |
利用条件(CSVインポートマッピング機能)
本機能は、外部システムが出力したCSVファイルを柔軟に取り込むためのものです。ご利用にあたっては、以下の条件を遵守してください。
- 記述形式について
行抽出条件および項目マッピングの設定は、当社が提供するマニュアルに記載された形式・ルールに従って記述してください。 - 使用可能な関数・演算子の範囲
使用できる関数および演算子は、マニュアルに記載されているものに限られます。記載のない関数や演算子は使用しないでください。 - 関数の詳細な仕様や動作 当マニュアルに記載のない関数の詳細な仕様や動作は、実際のシステムの挙動を基準としてご確認ください。
- 禁止事項
以下のような設定はご遠慮ください。
- マニュアルに記載のない関数・演算子の使用
- システムの処理負荷を著しく高めるような複雑な式の使用
- 外部との通信や不正な命令の実行を意図した記述
- マニュアルに記載のない関数・演算子の使用
- 違反時の対応
規定に反する設定が検出された場合、当該設定は無効となる場合があります。また、意図的または悪質な利用が確認された場合には、機能の一部制限やご利用の一時停止などの措置を取らせていただくことがあります。